こんにちは。
インターネットが広く普及しまして、光回線をご利用中のユーザー様も増えていることでしょう。
スムーズに開通工事が終わった方もいらっしゃれば、中にはご契約から開通工事完了までお時間がかかり、何かとご苦労なさった方もいらっしゃると思います。
「キャンペーンの適用に時間がかかった」、「工事日予約がなかなかとれなかった」、あるいは「外壁に穴開けが必要です」と言われたなど、様々でしょう。
「どうして穴開けが必要か?」「どういう場合に穴開けをする可能性があるのか?」「なんとか穴開けを回避する方法はないのか?」などについて、今回お話しいたします。
基本的な光回線の工事

こういうものは、素人が下手に説明するよりも、大手回線事業者の公式サイトをご参照いただくほうが、概要としては絶対にわかりやすいです。
電柱から⓵光ファイバーケーブル引き込みをして、②光コンセントの設置をして、お客様ご自身が③ルーターの設置と④パソコンの設置を行うという、とてもシンプルな内容です。
ですが、今回お伝えしたいのはそこではないです。

上図の赤枠部分です。
少し補足説明をすると、電柱から⓵光ファイバーケーブル引き込みをして、建物外壁に光ファイバーケーブル用の引留金具を4点ビス留めして、外壁の電話線・光回線引込口から配管(※CD管など)の隙間を使って室内に光ファイバーケーブルを入れて、問題なく通線できたら②光コンセントの設置をするというものです。
※穴開けとビス留めは違います。
どうして穴開けが必要か?

光回線工事で穴開けが必要な理由のほとんどは、配管の問題です。

●壁の中で配管が潰れている。
●配管に他の線が通線されていて、光ファイバーケーブルを通せる隙間が無い。
●配管の経由箇所が多く、ルートがわからない。
●そもそも配管が無い。
●配管の中にツチバチが巣を作っている。(田舎だと本当にあります。)
穴開けは大掛かりではないのか?

「穴開け」といいましても、外壁に大穴を開けるわけではありません。
光ファイバーケーブルを通線できるだけの必要最小限、おおよそ6mm~10mm程度の穴を電動工具を使って開けます。穴の大きさが気になる方は、工事業者さんに「ちょっとそのビット見せてくれ」と言って確認するものいいでしょう。

どこの工事業者さんも無許可で穴開けはやりません。
「こういう理由で穴開けさせていただきたいのですが、よろしいでしょうか?」という事前説明があるはずです。
その時点で、例えばご主人不在で奥様のみ立会・自分ひとりでは決めかねるですとか、穴開けは絶対に嫌ですなどといった場合は延期かキャンセルしていただいたほうが安全です。
※万一、工事業者さんに無許可で穴開けをされた場合はクレームの電話をしてください。(ご自身が工事の出来栄えにご納得された場合を除く。)
穴開け後の処理

穴開けをして光ファイバーケーブルを通線後は、以下のような処理をします。
外壁側にカバーを付けて、防水処理をする。

通線した穴の隙間をコーキング処理して埋める。

これらはあくまでも「事後処理」ですので、住宅本来の気密性や断熱性が損なわれる可能性があります。
ご納得いただいた上での施工許可をおすすめいたします。
穴開け必要の可能性が高い住宅
豪邸(特に平屋)

配管の経由箇所が多く、ルートがわからない可能性があります。
「ルートがわからない? お前プロだろ!?」と言いたくなるでしょうが、どうか怒らずに、落ち着いてください。
配管ルートの確認は、下図のような通線ワイヤーを通してみることが多いです。

例えば、「外壁の引込口から寝室を経由してリビングに光コンセントを設置する」くらいでしたらおそらく問題なく開通できるでしょうが、これが豪邸となると「どうやら玄関脇の電話台付近と、書斎と、子ども部屋も経由しているらしい」となります。各部屋の家具移動を考えると、ほとんど引越レベルです。
工事業者3~4人がかりで半日~丸1日チャレンジすれば出来る可能性もあるでしょうが、絶対ではありません。
ルートがわからないというよりも、時間も人手も足りない・次のお客様の工事に間に合わないといったほうが正しいでしょう。
こういった際に、工事業者から穴開けのご提案をされると思います。
これもあくまでご提案であって強制ではないので、ご納得いただけなければ延期かキャンセルしていただいて構いません。
「忙しくてあまり工事に立ち会える時間を作れない」「どうしても今日中に光回線が欲しい」といった場合は穴開けとなりますが、どうか後悔なさらぬよう、お気を付けください。
ログハウス

そもそも配管が無い可能性があります。
ですが、工事業者もすぐに「配管が無いから穴開けです」とはならないはずです。
サイディングなどとは違い、美しい檜材や杉材の外壁に穴開けをすることを、普通は躊躇するはずです。まずはエアコンダクトの隙間入線など、既存の穴を使った施工を試し、ダメだった場合に穴開けのご提案をされると思います。
穴開けをしたくない、事前に調べる方法

事前に確認する方法として、現地調査があります。
実際の工事日の前に一度工事業者がお客様のお宅へ赴き、光ファイバーケーブルの引込ルートなどを確認します。穴開けの必要・不要もそこで判断いただき、お客様へのご説明があると思います。お時間に余裕があれば、調べてみて貰うのも良いでしょう。光回線を契約した申込窓口にお問い合わせください。
※現地調査は現状確認であり、穴開けを必ず回避するものではございません。
それでも絶対に穴開けはしたくない!!

●光回線を使いたくて契約をした。
●穴開けをしたくないから、工事前に事前の現地調査を依頼した。
●現地調査に来た工事業者に「穴開けが必要です」と言われた。
●それでも絶対に穴開けはしたくない!!一旦延期・キャンセル←今ここ
こういった状況になった場合の、次の一手についてお話しいたします。
再現地調査を依頼する
一口に「工事業者」といっても、個々人によってスキルも経験もバラバラです。
運悪く、1回目に来た工事業者さんが経験の浅い若手で見逃しやミスがあり、2回目に来たベテラン職人さんがそれに気付いてより良い施工プランをご提案してくれることもなくはないです。
ですが、人様のお宅に穴開けをすることは、工事業者にしても一大事なので、若手でもベテランでもそこはかなり念入りに調査なさると思います。
再現地調査で稀に穴開けを回避できることもある程度にお考えください。
工務店に配管工事の依頼をする
工務店に配管工事の依頼をして、光ファイバーケーブルを通線できるルートを確保すれば、穴開けは回避できます。方法としては確実です。
問題は、費用が高いことと工期が長いことです。
見積を取らないと正確な料金はわかりませんが、おそらく6桁以上はかかると思います。配管工事にしても、場合によっては完工引渡後の住宅内壁を剥がして施工することもありますので、短期間では終わらないことが多いです。
25年~30年スパンくらいの建替えやリフォームのタイミングに上手く合えば良いのですが、別途に配管工事をするとなると、大変なご負担です。
「たった数mmの穴開けを回避する為に数十万円払う価値があるのか?」と、費用対効果をご検討の上、ご選択ください。
光回線を諦める
「絶対に穴開けをしたくない!!」のであれば、「潔く光回線を諦める!!」ことも選択肢のひとつです。
「ここまで書いておいて、何言ってんだお前!?(# ゚Д゚)」と言われそうですが、落ち着いてください。
光回線を諦める≠インターネットを諦める
まずはこれです。光回線以外にもご家庭でインターネット環境を整備する方法はありますので、なにも光回線のみに固執しなくても解決策は他にもあると、広くお考えいただくと最適なご選択に繋がるかと思います。
●工事必要→穴開け必要→嫌だ!!
●工事不要→穴開け不要→いいじゃん!!
次にこれです。今までお話しさせていただいていたのは、「“光回線工事”の穴開け」でして、そもそも他のサービスで「工事不要ならば穴開け不要」です。
例えば、皆様もCMをご覧になったことがあるかと思いますが、「工事がいらない」、SoftBank Airがあります。
「さすだけで設定完了」は、さすがに誇張だと思います。
実際はスマホやタブレットなどの端末側で、「SSIDの選択」と「パスワードの入力」をしなくてはなりませんが、それでも簡単ではあります。
光回線工事が難航しているのであれば、SoftBank Airもご検討いただけると、ご家庭のインターネット環境整備に近づけるかと思います。
※キャンペーンや月額料金は申込窓口によって変わりますので、ご注意ください。


光回線工事の穴開け まとめ
配管に問題が無く、光回線を無事開通できることが一番望ましいですが、どうしてもそれが出来ずに穴開けの場合もあります。
⓵再現地調査→望みが薄い
②別途配管工事→確実だが、料金が高過ぎる
③光回線を諦める→SoftBank Airなどを導入する
正直なところ、③は苦肉の策ではあります。
何年か後にSoftBankが5G方式のAirターミナルを発表でもすればまた話は別ですが、現時点では光回線のほうが4G方式のSoftBank Airよりも安定性も速度も上だと思います。
⓵と②がダメだった場合に、③も考えてみるくらいをおすすめいたします。
余談ですが、「SoftBankの5G方式のAirターミナル」なんて、本当に出たら大ヒットしそうですね。とても興味があります。
話が逸れましたが、何にせよ、どうぞご自身が後悔なさらない方法をお選びください。
お読みいただきありがとうございました。


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