VDSL方式は遅い? マンションタイプの光回線、配線方式3種類を比較

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マンションタイプの基本

マンションタイプは、戸建タイプと異なり、共用スペースに引き込んだ光ファイバーケーブルを同一建物内の複数世帯が共同でご利用することが前提となっており、世帯数が多いほど安くなるのが一般的です。

※16世帯以上は変わらないことがあります。

マンションタイプの配線方式3種類

マンションタイプには、「光配線方式」「LAN配線方式」「VDSL方式」の3種類があります。

光配線方式

例:フレッツ 光ネクスト ギガマンション・スマートタイプ(最大概ね1Gbps)
電柱~共用スペース:光ファイバーケーブル
共用スペース~宅内:光ファイバーケーブル

LAN配線方式

例:フレッツ 光ネクスト マンションタイプ(最大100Mbps)
電柱~共用スペース:光ファイバーケーブル
共用スペース~宅内:LANケーブル(CAT 5eが多い)

VDSL方式

例:フレッツ 光ネクスト マンションタイプ(最大100Mbps)
電柱~共用スペース:光ファイバーケーブル
共用スペース~宅内:電話配線

純粋に光ファイバーケーブルだけを使用するのは「光配線方式」のみであり、他の2つは別種のケーブルと併用して、なんとか同程度の速度が出るように努力している方式となります。

しかし、その速度も「光配線方式」の約10分の1程度しか出ません。

配線方式によって月額料金は変わるか?

残念ながら、ほとんど変わりません。

マンションタイプの月額料金は、「配線方式」ではなく「世帯数」に応じて決まることが多いです。

なるべく速度が速い光配線方式のマンションを選ぶのがおすすめです。

入居前に配線方式を調べる方法

管理人さんに聞いてみる。

マンションタイプの設備は、施錠された共用スペース(MDF室)に設置されていることが多く、場所案内や鍵貸出の関係上、管理人さんは光回線工事立会のベテランである場合が多いです。

配線方式まで把握していらっしゃるかは人によりますが、もしかしたらご存じで教えてくれるかもしれません。

内見の際にしっかり見る。

不動産会社に案内されて、実際に現地を見る際です。

間取りや収納、キッチンやシャワートイレなどのチェックポイントに加えて、壁面の差込口も見てみることをおすすめいたします。

配線方式と差込口

⓵光配線方式:光コンセント
②LAN配線方式:LANジャック
③VDSL方式:モジュラージャック

※差込口はリビングのテレビ端子付近や、キッチンカウンター下などにあります。

見た目だけで判断できない場合や自信がない場合は、同行した不動産会社のご担当者様に聞いてみてください。その場で即答できなくとも、帰社後にしっかり調べてくれるはずです。

提供エリアを確認する。

もし入居希望の物件の正確な住所や郵便番号をご存じでしたら、各社サービスの提供エリアを確認すると、その建物での利用可否(設備有無)・配線方式などがわかります。

フレッツ光(光回線) 提供エリアのご確認|フレッツ公式|NTT東日本
フレッツ光 サービス提供エリアのご確認。地図からインターネット(光回線)の提供エリアをご確認いただけます。【フレッツ公式|NTT東日本】
https://flets-w.com/cart/?etc_data_kks=kantan%3D1%40
提供エリア検索 | インターネット回線 | au
auひかり 提供エリアの検索、料金シミュレーションはこちらから。住居タイプと郵便番号を入力して下さい。光回線ブロードバンド、インターネットならauひかり。
J:COMのサービスエリアを選択 | ケーブルテレビ(CATV)のJ:COM
光回線インターネットサービス NURO 光とは
【公式サイト】高速光回線なら、NURO 光。下り最大2Gbpsの光回線で、音楽・動画をストレスなく快適に。高速無線LAN、セキュリティサービスも標準装備。

入居後に気付いた配線方式がご不満な場合

マンションタイプは光配線方式が最も優れています。

LAN配線方式やVDSL方式をご利用中で、特に速度や料金にご不満がないのであればそれでも良いのですが、「うちの回線遅いんだけど!?」「同じくらいの料金払って、なんでうちは遅いVDSL方式なの!?」と感じる方も多いことでしょう。

そうなってしまった際の解決策・代替策についてお話しいたします。

配線方式のタイプ変更を依頼する。

フレッツ 光ネクストにおけるVDSL方式/LAN配線方式から光配線方式へのタイプ変更工事費割引の実施について | NTT東日本
NTT東日本の報道発表資料をご案内します。

VDSL方式・LAN配線方式から光配線方式へのタイプ変更工事費無料というサービスを実施しているようです。

配管設備に問題がなければ宅内まで光ファイバーケーブルを引き込み、光配線方式へタイプ変更が可能となりますが、実現までに時間がかかったり、宅内までの通線不可でサービス提供不可の可能性もあります。

マンションに戸建タイプの光回線を入れる。

マンションタイプのVDSL方式・LAN配線方式の速度にご不満であれば、戸建タイプの光回線を直接部屋まで入れるという方法があります。

これであれば、配線方式に関係なく最大1Gbps程度の速度(※プランによる)でご利用できますが、実現はなかなか大変です。

●事前に大家さんや管理会社の承諾を得る必要がある。
●戸建てタイプなのでマンションタイプよりも月額料金が高い。
●配管設備が使えない(※使えるのであれば配線方式のタイプ変更のほうが安い)ので、高所作業車が届く1~2階程度までの低層階にしか工事ができない。
●ベランダのエアコン孔から入線する場合が多く、ビス留めが必須。
●場合によっては外壁に穴開けをすることもある。
●立地によっては戸建てタイプ導入も不可の場合がある。

この時点で、高層マンションにお住いの方は諦めることが多いと思います。

サービス提供業者が定義する「マンションタイプ」はあくまでも4戸以上の集合住宅であって「アパート」「マンション」の住居区分はないですので、上記は「2階建アパート」を想定したものとお考えいただけるとイメージがわきやすいと思います。

SoftBank AirやWiMAX2+なども検討してみる。

配線方式変更や戸建タイプの導入が不可だった場合、光回線を諦めてSoftBank AirやWiMAX2+などを検討してみる方法もありますが、正直これはあまりおすすめいたしません。

●NTT フレッツ 光ネクスト マンションタイプ(VDSL方式)最大100Mbps
●SoftBank Air ターミナル4 最大481Mbps
●UQ WiMAX2+(ハイスピードモード)最大220Mbps

こうして見るとなかなか速そうですが、SoftBank AirやWiMAX2+は電波干渉や夜間などの混雑時間帯に速度が著しく低下するおそれがあります。

せっかく入れてもVDSLよりも遅かったり、解約しようとしたら違約金がかかったりなど、結果として「遅い・高い」になってしまう可能性があります。

外出先でもインターネットを使うために持ち運び可能なWiMAX2+を契約するなど以外では、素直にVDSL方式やLAN配線方式を使い続けるほうがおすすめです。

マンションタイプの配線方式 まとめ

光配線方式>>>>>LAN配線方式VDSL方式

月額料金にほとんど差がないため、最も速度が速い光配線方式がおすすめです。

配線方式は入居者様が選べるものではなく、そのアパート・マンションの設備によって選べるサービスが変わります(もしくは設備がなくマンションタイプ提供不可)。

物件探し中の方で、入居後に光回線インターネットをご利用ご希望の方は、是非とも光配線方式の物件をお選びください。

入居済の方で、特にお引越しのご予定がない方は、お時間に余裕があれば配線方式のタイプ変更を依頼してみると良いでしょう。

なかなか大変ですが、どうぞご満足いただけるサービスをお選びいただき、快適なインターネットをご利用ください。

お読みいただきありがとうございました。

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